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様々なジャンルの方に直接お会いして、ソーシャルメディアの魅力をお伺いする「ツイナビインタビュー」。3月に起きた東日本大震災の復興支援のプロジェクトを立ち上げ、現在も継続的に活動しながら、2月11日公開 映画 『 はやぶさ 遥かなる帰還』の主演を務めるなど多方面で活躍されている俳優・渡辺謙さんにお話を伺いました。

―2011年の3月におきた東日本大震災は、ツイッター上でも大きな出来事になった年でした。まずは渡辺さんの3月11日のお話をお伺いしたいのですが?
その日僕は飛行機に乗っていました。ロサンゼルスから成田に帰ってくるときだったのですが、地震がおきて成田に降りれず、小松空港に着陸しました。もちろん、携帯電話などでの通話はできず、現状についての情報が一切入ってきませんでした。
しかし海外の友人たちからの大量のメールが届き、それを見たときにこれまでの心配の度合いが違っていたことで、出来事の大きさを実感しました。帰ってきた直後から、いままさに僕らは何かをしなければいけない、この現状に対して僕らは何ができるか、ということを悩み、そのことを小山薫堂くんに相談したら、できることから何かをとにかく始めよう、ということで翌日から動き出して15日に復興支援サイトも立ち上げました。俳優という職業でありつつも、日本のために何をするべきなのか、日本の観客に何が届けられることができるのか、ということを考えた1年であったのかもしれません。
―渡辺さんの迅速な活動はツイッター上でも話題になりました。近日公開される映画 『はやぶさ 遥かなる帰還』で取り上げた7年にも及ぶ「はやぶさ」プロジェクトも社会的に大きな出来事でした。今回の映画において、どのような思いがありましたか?
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2010年に帰還した「はやぶさ」は僕自身も含めて日本社会に大きなインパクトを与えてくれました。「はやぶさ」プロジェクトには大きなドラマがあり、とても感動的なストーリー性のある出来事で、はたしてそれをどう映画というエンターテイメントとして表現できるのか、と考えていました。
そこに今回の震災が起こったことで、1つの転換点が起きました。映画やテレビを作る人たちは何かを表現する人たちであると同時に、”今”という時代を映さなければいけないものです。そうした中、今の時代は人々の意識そのものも転換を求められているなかで、僕らはこれまでのような旧態依然として映画をつくるだけでいいのだろうか、と悩みました。
しかし、今回の「はやぶさ」というプロジェクトを映画とするときに、これは単なる成功体験ではなく、様々な困難に立ち向かっていった技術者たちの人間ドラマなんだ、ということで明確に的が絞れました。それによって、僕たちが提示できるドラマがはっきりとしたのです。
もちろん、震災とはあまり関係のないものなのかもしれません。しかし、僕らの中にあるいま届けられるものには、今の時代の価値観を反映しているある種のエッセンスみたいなものがあると考えています。2012年という今だからこそ世に送り出す映画として残したいのです。
―映画の中では、JAXA(宇宙航空研究開発機構)の川口淳一郎教授役を演じていらっしゃいましたが、川口さんはどういう方でしたか?
「はやぶさ」プロジェクトマネージャーであった川口淳一郎さんは、パワーがあって率先して陣頭指揮を執るようなこれまでのリーダーのタイプとは全然違いました。既存のデザインされたものを実行するのではなく、これまでにないようなプロジェクトを推進していくために、つねにチーム全員の能力を120%や150%に発揮するように、メンバーと日々議論をかさねながら、これまでにない視点をもちつつ、緻密な努力と継続性をもってプロジェクトを推進していく、まるで静かで青く輝く千何百度の炎のような意思をもった人でした。それはまるでゴールキーパーのように、最後の最後は絶対に自分がこの一線を越えさせない、という信頼感をチームに与え、そしてチーム全員を鼓舞していく、そんなリーダーだと思います。彼は「はやぶさ」を飛ばしたあとの7年だけでなく、プロジェクト構想からの13年間にかけて、静かで熱い気持ちを保ち続けていた人だったのだと思います。